【1人空き家片付け10日目】寄付という発想の欠如
空き家の片付け10日目。
お邪魔してまずは仏壇にご挨拶。
不審者ではありませんからどうぞご安心ください。
いつもの装備を終えたら作業開始。
自宅である本を読んでいる最中だった。
文脈に現れる内容ではないが、
突如頭に浮かんだのだった。
「空き家でかき集めたものたちを寄付しよう」
今まで考えつかなかったのが愚かだ。
山積みになったゴミ袋の中には、
まだまだ使えるものがたくさんある。
タグも外されず新品のまま眠っていた服や小物だってある。
あとは廃棄するだけ
というところまで整ったこの袋の山を崩すのは尻込みするが、
廃棄することしか頭になかった自分の責任。
自分を戒めて袋の口を解きはじめた。
掘り起こして一つひとつを改めてよく見ると
捨てるには惜しいものばかり。
「なぜちゃんと見なかったんだ」
猛省した。
子どもの頃、自分が寄付した靴が実際に使われているのを見たことがある。
あの時の嬉しさで満たされた心と目にした光景は
今でも忘れていない。
だからなんだという感じだが、
譲り受ける側も
譲る側にも
作り手にも
地球にも良いってことだ。